ハルシオンデイズ、無事に終演致しました。
無事に、と言う言葉が正しいのかは分かりませんが。
当初、2023年3月に公演予定でした。2022年頭か、その少し前から企画を始め、予定のキャストの降板で保留になり、その年の夏に『楽屋』をやりました。
そこから新たに企画して、稽古場を押さえ、稽古に入る手前で私の体調不良により中止。
復帰してまた新たに企画をし直し、キャストも変更して、最後まで見つからなかった舞台監督も、何とか紹介して貰い、今年の頭からワークショップを開始しました。
チラシも完成し、本稽古開始、と言うところでキャストの怪我による降板。
代わりのキャスト探しに奔走し、諦めかけたところで9人目位に漸くスケジュールの合う人、稲葉さんに出会えました。これで一番最初と予定キャストが全て入れ替わりました。
そこから写真を撮り直し、チラシを作り。カメラとデザインも、もう予定が合わず、別の方を紹介して貰いました。
稽古も進み、スタッフさんを迎えての通し稽古前に舞台監督と連絡が取れず、これはいよいよまずい、とスタッフ皆で代わりの舞台監督を探し、急遽ギリギリで村田明さんが入って下さいました。私はお会いしたことは無かったのですが、大ベテランで、もう村田さんがいれば大丈夫!と皆が太鼓判をおしました。楽日は来れないとの事でしたが、結局、いてくださいました。感謝。
トラックと運転手をここから血眼になって探して貰い、どうにかこうにか間に合いました。
当日パンフレットにも書きましたが本番の前の週の出来事です。
本当にこの公演は打てるのだろうかと、かなりギリギリの所にいました。
この舞台監督騒動と同時にコロナ患者が出て、私も疲労でさすがに倒れ、ほぼ2日、起き上がれず床に転がったまま動けず、通し稽古を飛ばしたりしました。
もう、色んな意味で不安しかありませんでした。
この状況を聞いた、振付をしてくださったYURAサマの『やりがいしかないですね!』の言葉にどんなに励まされたか分かりません。この前向きな思考、私には思い付きも出来ませんでした。
体調は万全とは言えないまま小屋入りし、劇場の稽古場が使えたのでそこで最後の自主稽古をして結束を固め。
頭痛で頭がガンガンしながら(ついでに言えば腸が完全に機能していませんでした)場当たりやらゲネプロを終え、どうにかこうにか台風と共に本番の幕が開きました。
今回は台詞スポンサーという、クラウドファンディングも行い、本当に本当に色んな人の協力でこの公演を行うことが出来ました。
おかげさまで、好評を頂き、最終日にはカーテンコールの曲で手拍子も戴きました。
欲を言えば、もっと沢山の人に見ていただきたかったです。
記録映像は最終回以外はどうにか残せましたが、劇場で見るお芝居と、映像は残念ながら別物です。例えどんなに編集技術が優れていても、それは別物なのです。
何度も挫けそうになりました。
それでも、こうやってこの作品を上演することが出来たことに感謝します。
開演前に流れていた音楽は、なすひろしさんのアルバム、『The Third Gaze』より、varsikaです。登場人物の心理的な場面で繰り返し流れます。とても印象的な音楽です。
舞台美術は、私のわがままで、キクチメグミさんの作品を使っていただきました。
スマートフォンから発せられる、悪い思念のようなものをイメージしたものになりました。
どうせなら客席にものばして、お客様や劇場も飲み込む感じで、という照明の松本さんのアイデアで、迫力のある美術になりました。
これが照明と合わさるといろんなものに見えました。公園の木や、脳内のイメージ、十字架など。そしてもちろん、繋がりにも。
今回の舞台は敢えて袖を作らず、『袖にはけた』俳優も見える舞台でした。それは言うなれば『地球照』見えないものも存在するのです。普段見ることのできない部分も楽しんでもらえたのではないでしょうか。
まだまだ色々ありますが、ひとまずこの辺で。
先ずは劇場にきて下さった、北は北海道から南は島根までの皆様、そして関わって下さったすべての皆様に感謝します。
ありがとうございました。
0コメント