朗読劇と言っても様々で、今回は、基本は本を読む、動きたい時は動く、と言うざっくりとした感じで進めていました。
朗読劇の面白いところは、本を読んでいる、というところで、感想で「読み聞かせをしてもらっているみたい」と頂きましたが、そんな感じで、私は紙芝居のようなものかなと思っています。
紙芝居の紙の中の絵の部分を語り手と、踊り手で担う、みたいな感じでしょうか。
今回は看護婦と葵の二役を紅日さんにお願いしましたが、どうやったら別の人に見えるのか、と言うのが最後までやや問題でした。やや、と言うのは、私は何もかもをそんなに分かりやすくしなくてもいいと思っていて、ただ、それではお客さんに分かるのか、というところとの葛藤でした。
紅日さんは最初から役が変わるときに後ろを向いて一旦切り離す、という方法で自主的に切り替えていてくれて、ああ、さすがだなあと思いました。
お芝居とはわりと何でもアリの世界で、一人が何役もやるのは普通にあります。
衣装などを変えて出てきたら分かりやすいですが、ただ後ろを向く、の一手で別人になれるのが演劇のいいところだと思います。
最終的にはト書きどおりに慌ただしく退出(下手に移動)したところで観客の視線を上手の六条に移している間に葵へ、と言う流れになりました。
葵はずっと寝ているのですが、そこも自主的に「寝ている」という表現をしてくれました。
第二部では語りとパフォーマンスを分けてそれぞれをしっかり見て貰えるようにしました。
語り手も椅子に座って落ち着いて喋って貰い、お客さんと同じ目線でパフォーマンスを見ます。
会話劇では無いので、こちらの方が難しかったのではないでしょうか。
ほぼほぼおまかせでしたが、語りからピアノに渡すところなど、とても素敵になっていました。
紅日さんは、私のなかではカリスマ的存在感のあるパフォーマンスの人、と言う印象なのですが、だからなのか、普通のお芝居、普通のこと(?)を見たくて、前回、今回とお願いしました。ちゃんとした(?)芝居も出来るし、それが見たい、と言う願望です(笑)
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