前回は電子ピアノの持ち込みでしたが、今回は生ピアノ。
絵空箱にはアップライトピアノがあるのですが、お芝居などを見に行って、このピアノを使っているのは見たこと無く、折角なら使いたいなあと思っていました。
ピアノ生演奏なら、ピアノの存在も目立たせたい。
音楽を使用するに当たって一番のネックになるのは著作権。
劇団に音楽担当がいない限りは既存の曲を使うわけで、そこには権利があるのです。(前回はみうらまいこちゃんが作曲してくれました)
ピアニストさんにピアノをお願いするのであれば、クラッシックの名曲がいいなと。しかもクラッシックは著作権がかからない!!と言うメリットも。
そこで、誰もが聞いたことがあるであろう曲を選びました。
因みに第二部は千乃ちゃんに選んで貰いましたが、とても雰囲気に合うものを選んでくれました。
~~ピアノ演奏曲目~~
第一部
ドビュッシー 月の光
ベートーヴェン 月光 第一楽章
ショパン ノクターンOp.9-2
ベートーヴェン 月光 第三楽章
第二部
チャイコフスキー 10月秋の歌
グリンカ ノクターン「別れ」(舞踏)
ドビュッシー アラベスク第1番
オープニングの月の光はピアノコンサートのイメージで。一曲まるまるたっぷり聞いて貰いました。
第一楽章と、ノクターンはおおよそここからここまでで一曲使いきれるはず、と、ざっくり当たりをつけてはいましたが、読み手も弾き手もうまく合わせてくれて、ピッタリでした。
千乃ちゃんは伴奏の経験が豊富で、合わせるのが上手なのと、例えばここまでに終わらせて、みたいな注文にもバシっと答えてくれるのです。
そんな彼女をどこで見つけたのかと言うと、千乃ママと私が友達で、千乃ちゃんの話を良く聞いていたのです。何度か会ったことがある、程度ですが、快く引き受けて頂きました。
このママがまぁ変わった人で、この人を題材に漫画も映画も作れるトンデモ人物で、そんな母に育てられた千乃ちゃんは本当にしっかりした良くできたお嬢さんです。
稽古の時は(電子ピアノだったこともあるのか)遠慮がちに小さな音で弾いていましたが、小屋に入ったら俄然テンションがあがったのか、ノリノリで弾いてくれて、朗読も負けじと戦いを繰り広げました(笑)
ピアノがあるので、音響さんにお願いした曲は3つだけでしたが、ここはこんな音があったらいいな、と言う効果音を率先して足してくれました。
看護婦がカーテンを開ける音、康子が現れる車の音や、湖のちゃぷちゃぷする音など。
音によってイメージも膨らんで、物語にも厚みが出ました。
殺陣中での音はテンションも上がってカッコ良くなりました。
音響も照明も時間がなくバタバタの中、イメージだけ伝えて、ほぼほぼぶっつけで素敵な明かりと音を作って下さいました。
音と明かりで舞台は何倍も素敵になります。限られた空間が別の世界になる瞬間です。
舞台の醍醐味ですね。
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